オープンガーデンいわき

　 JR湯本駅から車で10分ほど、磐崎中学校に向かう上り坂の中ほどにある「花遊庭」の看板。角を曲がると良質の紅茶や中国茶を提供するガーデンカフェを経営する加原さんが創り出す空間が広がっています。
　 およそ300坪の庭には、コブシ、アオハダなどの雑木が枝葉を空に伸ばし、随所に花々が彩りを添えています。季節の移り変わりと共に庭の主役たちは次々と交代し、庭の表情を変えるのも魅力のひとつです。
　 3月にはミモザが黄色い花穂をたわわに実らせ、本格的な春を待ちます。5〜6月には周年を通じて最大の見せ場となるバラの季節。ツルバラを主体とした60株ほどのバラたちが競い合うように甘い香りを庭に広げます。夏から秋にかけて花たちは次々と舞台に立ち、バラやユリといった役者に加え、数多くの草花たちが競演。他にもアジサイの季節やシュウカイドウが“案内人”となる薄紅色の小径などの名場面揃い。晩秋にはヤマモミジの巨木をはじめとする木々が茜に染まる中、ミモザが来春に備えて蕾をふくらませ、また1年が巡ります。
　 次に来た時にどんな表情を見せてくれるか楽しみになる素敵な庭です。